ぶっ飛びすぎではないですか?
宇宙は生命で汚染されている…のかもしれない。
汚染って嫌な表現だが、実際地球上のありとあらゆる場所は生命に進出されている
といっても過言ではない。
地球上で生命がいない場所はどこか?
結論から言うと、マグマの中くらいじゃなかろうか。
それ以外で言うと…クリーンルーム(生物実験用に使われる部屋)の中くらいの
もんである。
他のところ、上空数千メートルだろうが深海だろうが南極だろうが、
まぁとにかく想像されるありとあらゆる場所に生命って奴はいる。
なんでそんなところにという考えもあるだろうけど、実際いるんだからしょうがない。
想像を絶する苛酷な環境に耐えうる生命。
さすがに宇宙空間までは進出できないだろうと考えられていた。
…全然甘かったかもしれない。
何が甘いのか。
無人月探査機サーベイヤー3号のパーツの1部(カメラ)は、アポロ12号の乗組員
たちによって回収されたのだが、このパーツに地球のバクテリアが付着していたのだ。
しかも奴らは生きていたのだ…
月である。大気なんてものもない。
人間も当然宇宙服なしでは活動など不可能である。
にもかかわらず、バクテリアは休眠状態で生きていたのだ。
このようなことから、宇宙探査機は滅菌すべきであるという意見も出てくるし
短い時間で見ると大量のバクテリアを持ち込む危険性は避けるべきであろう。
いや、そうなんだけどさ、長い期間で見たらもう太陽系はダメかもわからんね。
なんせ地球に生命が存在した期間は40億年以上とも想定されている。
その間に地球に何が起こっているのか。
火山噴火程度では地球外に噴石を運ぶことはまず無理っぽい。
んだけれど、別に火山噴火でなくても地球の岩石が宇宙に放り出されることは
十二分にありうるのだ。
地球外から飛来した大型隕石が、地球に激突する。
その速度は秒速10km近いもので、激突の際のエネルギーはすさまじいものがある。
地球の構成物質の一部が宇宙空間に吹っ飛ぶことだって十分ありうる。
こんなわけで、月、火星、エウロパ、タイタンなど生命がいそうな惑星や
衛星はあらかた地球発の生命が汚染している可能性が高い。
(実際、地球には火星から飛来したと思われる隕石がきてるし、当然その逆も
ありうるわけで)
…もし生命がいるのに適した環境だとして、それらがその星で発生したもので
ないっていうのはなんだか悲しい気もするな。
いやそれどころか…40億年という異常に長い期間生命が存在したってことはだ。
地球発の生命は別の恒星系に到達した可能性も高い。
仮に地球からふっとんだ石が秒速11.2km(第二宇宙速度)でふっとんだら
一年間に3億キロ進むこととなる。
…たったの53万年で別の水惑星(最近発見された)に到達する。
20光年というものすごく長い期間であっても、53万年もあれば十分に到達しうる。
たったの、と書いたが、人間にとっては恐ろしく長い期間であっても休眠している
バクテリアにとっちゃ大した期間ではない。
数百万年とか生き延びているバクテリアなんてざらにいる。
…というわけでこの水惑星も地球発のバクテリアに汚染されている可能性は高い。
水が結構ふんだんにあったりしたら、もうダメかもわからんね。
こういう星も宇宙中にあるだろうと考えられる…
0.35光年/万年くらいの速度だから、100万年で35光年…
1000万年で3500光年…数億年で銀河系すべてが生命に汚染されることに。
つまり、地球発の生命はもう、計算上は銀河系全てを汚染していることになる。
逆に地球に到達した別の星の生命が地球で生き延びたのかもしれないが。
100億年単位なら複数の銀河団すら汚染されてることになる。うわぁい。
これ他の星に生命がいるとして別進化したかどうかなんてわかんねぇぞおい。
つまるところ仮にどっか別の星に生命の存在があったとしても、それが
われわれと違う起源かどうかなんてわからないのだ。
ATGCの4塩基、20アミノ酸から構成された生命で宇宙は満たされているって
ことになるのかなどうも。
その生命が各惑星で独自の進化を遂げ…もう何がいたって驚かん。
それこそザリガニの進化した知的生命体だろうが、モスラみたいなやつだろうが
想像を絶するやつがいろいろいるんだろうなぁ。
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